2026.09.15
ニューズレター

「不正調査における外部弁護士の役割―法人を依頼者とするという視点」STRATEGIC COMPLIANCE INSIGHTS 2026年9月号

詳細

不正調査における外部弁護士の役割―法人を依頼者とするという視点

利害対立下における企業調査の実務的視点

近年、企業不祥事に関する報道や行政対応への関心の高まりを背景として、内部調査や第三者調査に関する議論を目にする機会が増えている。

不正調査の重要性自体は近時になって初めて生じたわけではない。企業不祥事は従前より存在しており、企業としても、不正の有無や原因を把握し、必要な対応を検討する必要性は常に存在していた。

近時変化しているのは、むしろ、不祥事発覚後に企業に求められる説明責任の水準、調査の透明性、そして調査プロセス自体に対する社内外の視線であるように思われる。

実務上、企業不祥事に関する調査は、必ずしも「純粋な事実解明」のみを目的として進行するわけではない。特に、役員や経営陣に関連する事案、クロスボーダー企業における本社・日本法人間の認識差異が存在する事案、また、経営方針や組織運営に対する不満が背景に存在する事案においては、調査対象となる事象そのものに加え、その周囲に複数の利害関係や組織的緊張関係が存在することも少なくない。そのため、調査の過程で組織的な利害対立が顕在化し、調査結果がその後の様々な意思決定に影響を及ぼすこともある。

しかしながら、そのような場合であっても、外部調査に関与する弁護士として重要となるのは、特定の経営陣、通報者、あるいは社内部門の利益を代弁することではなく、「法人それ自体」を依頼者として捉え、企業として適切な意思決定と事業継続を可能にするために必要な調査、分析及び助言を行うことであると考える。

 

続きはこちらをご覧ください。

 

【目次】
利害対立下における企業調査の実務的視点
「法人を依頼者とする」とはどういうことか

不正調査プロセスにおいて「違法性」と「経営判断」を画する意義

利害対立の中での外部調査の立ち位置

おわりに

 

【関連リンク】

英語版:“The Role of External Counsel in Misconduct Investigations: Perspectives on Treating Corporations as a Client”: STRATEGIC COMPLIANCE INSIGHTS September 2026

不正調査プラクティスのご案内

発行年月
2026.09
業務分野
危機管理対応全般・危機管理広報 コンプライアンス・内部統制 不正調査/不祥事対応(第三者委員会等)
掲載先

ニューズレター

著者等
パートナー

土居 文代 Fumiyo Doi

お問い合わせ