シンガポール
シンガポールは、数多くの日系企業が地域統括会社を設立する、東南アジア地域の事業展開における重要な活動拠点です。地理的には、東南アジア地域のほぼ中心に位置し、名実ともに、同地域における金融・物流・情報のハブとして知られています。加えて、昨今の香港に関わる地政学的事情から、香港に統括拠点を置いていた企業が、地政学的リスクがより少ないシンガポールにその拠点を移す動きが目立っております。このようにシンガポールは日系企業にとって戦略的重要性を増しています。
また、日本旅行を通じて日本文化に触れることで、シンガポール人の日本文化、特に日本食への関心はかつてなく高まっており、飲食業を中心としたサービス業のシンガポール進出も相次いでいます。
一方、日系企業がシンガポールにおける事業運営に際して留意するべき事項も増えていることについても留意が必要です。例えば、近年、シンガポール競争・消費者委員会による競争法違反行為の摘発が活発化しており、日本企業が対象となる例も少なくありません。
当事務所には、シンガポール駐在経験のある弁護士が複数所属しており、各弁護士がそれぞれ現地法律事務所の弁護士との間でネットワークを有していることから、これら現地弁護士と協働して、日系企業のシンガポール進出、上記の競争法違反行為の摘発といった様々な課題を解決すべく、アドバイスします。
また、シンガポールは、国際的な紛争解決のハブとしても知られており、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)、シンガポール国際商事裁判所(SICC)、そして、シンガポール国際調停センター(SIMC)等の世界的にも有名な紛争解決機関が存在します。日系企業においても、東南アジア地域を含む国際的な紛争の解決のために、シンガポールを仲裁地とする国際仲裁を利用することは少なくなく、今後、その重要性は増すことが想定されます。
当事務所の弁護士は、国際商業会議所(ICC)やSIACにおける国際仲裁手続への代理人としての関与を含め、豊富な実務経験を有しており、仲裁開始前の暫定措置、仲裁申立て、仲裁人選任、証拠開示・証人尋問手続、仲裁判断の執行・執行拒絶・取消などについて、現地法律事務所と連携して、依頼者の利益を最大化するべく、迅速かつ適切な戦略を提案します。
関連執筆物
- 「シンガポール国際仲裁の実務上の諸問題と対策 -簡易仲裁手続を例として-」JCAジャーナル 2018年4月号、5月号(2018)
- 「Singapore International Commercial Court (SICC) の設立とその実務」JCAジャーナル 第62巻第7号(2015)
関連セミナー
- シンガポール国際調停センター(SIMC)及び当事務所共催 2020年12月2日開催
「コロナ禍における実効的な紛争解決手段としての国際調停の利用」(ウェビナー) - シンガポール国際仲裁センター(SIAC)主催 2019年6月4日開催
「SIAC-JAA 東京カンファレンス 2019」 - シンガポール国際仲裁センター(SIAC)主催 2018年9月8日開催
「SIAC Academy Tokyo 2018」