「令和8年都市再生特別措置法等改正とこれからの地域経営 ―官民連携による地域固有の魅力を活かしたまちづくり―」:文化・観光・まちづくりプラクティスチーム
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令和8年都市再生特別措置法等改正とこれからの地域経営
―官民連携による地域固有の魅力を活かしたまちづくり―1. はじめに
成熟社会の都市再生と「地域経営」
2026年5月20日、「都市再生特別措置法等の一部を改正する法律」が成立し、同月27日、令和8年法律第23号として公布されました(以下「改正法」といいます。)。主要な規定は、公布の日から起算して6か月を超えない範囲内で政令により定める日から施行されます。
今回の改正は、国土交通省の「都市の個性の確立と質や価値の向上に関する懇談会」の中間とりまとめ「成熟社会の共感都市再生ビジョン」(2025年5月。以下「中間とりまとめ」といいます。)及び各分野のワーキンググループの提言等を踏まえて立案されたものです。筆者の齋藤貴弘弁護士は、このうち「官民所有のパブリックスペースの利活用・管理ワーキンググループ」及び「持続的なエリアマネジメントに必要な財源・人材ワーキンググループ」の委員として、共同筆者の池知貴大弁護士及び瀬口悠真弁護士はオブザーバーとして、その検討に参画しました。
今回の改正を理解するには、条文だけでなく、その背景にある都市再生政策の変化を見る必要があります。人口が減り、建築費が高騰し、新たな需要を見通しにくい成熟社会では、再開発等による施設整備だけでは地域の魅力や活力が持続するとは限りません。整備された施設や空間を誰がどのように使い、管理し、育てるのか。地域の歴史や文化、暮らしをどのような事業と結び付け、そこで過ごす人の生活の質をどう高めるのかが問われています。
この転換を実務に落とし込む鍵が、「地域経営」の視点です。本稿では、地域の不動産、公共空間、文化・観光資源、人材、事業及び資金を一体的に捉え、意思決定、役割分担、費用負担、収益の帰属・還元及び成果検証を行う仕組みを「地域経営」と呼びます。本稿は、このような地域経営を支える制度のうち、①まちづくり推進活動計画、②固有魅力維持向上区域、③都市再生整備等協定の三制度を中心に取り上げます。
想定する読者は、既にエリアマネジメントに取り組む団体や自治体はもとより、その必要性を感じながらも、担い手や財源の見通しが立たず、取組を始められずにいる地域の関係者を含みます。具体的には、温泉地やスキー・ビーチリゾート等の観光地域、歴史的建造物や文化などの地域資源を生かしたまちづくりに取り組む地域、スタジアムやコンサートホール、美術館等の拠点施設を起点に周辺エリアの価値向上を目指す地域などです。また、これまで施設を「つくる」ことを主な事業としてきた建設・不動産関係の事業者で、運営にも関わろうとする方々も念頭に置いています。
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【目次】
サマリー
1. はじめに
2. 政策の大きな流れ
3. 地域経営を支える三つの制度
4. 制度を地域経営へ実装するために
5. おわりに ―― 制度を地域経営へ「実装」するために
【関連リンク】
- 発行年月
- 2026.09
- 業務分野
- DMO/地域経営体制 エリアマネジメント
- 掲載先
- 著者等