2026.08.13
ニューズレター

「スピーディーな紛争解決手段としての迅速仲裁」:国際仲裁・国際訴訟プラクティスチーム

詳細

スピーディーな紛争解決手段としての迅速仲裁

仲裁手続は、特に国際的に事業展開する企業において、取引先との紛争解決手段として広く利用されています。これは、裁判手続と比較して、国際的な執行可能性が高い点や、手続の秘密性が高い点などが評価されているためと考えられます。

そして、日本商事仲裁協会(以下「JCAA」)をはじめとする、日本企業になじみの深い主要な仲裁機関の仲裁規則では、紛争金額が一定額以下の事件などの場合、当事者間に別途の合意がない限り、デフォルトのルールとして、通常の仲裁手続ではなく迅速仲裁手続が適用されます。つまり、契約書において、特定の仲裁機関の仲裁規則に基づく仲裁により紛争を解決する旨の合意、いわゆる仲裁合意をした場合、将来の紛争が所定の要件を満たせば、自動的に迅速仲裁手続の適用を受けることになります。そのため、迅速仲裁手続がどのような手続であるかを理解しておくべき重要性は非常に大きいといえます。

なお、迅速仲裁手続は、短期間で紛争を解決できるというメリットがある一方、事件の内容によっては十分な主張・立証を行うための時間を確保しづらいという側面があります。そのため、契約書等の紛争解決条項で仲裁による解決を選択する場合には、将来想定される紛争の内容を踏まえ、迅速仲裁手続の適用を前提とするか否かをあらかじめ検討することが重要です。

他方で、スピーディーかつ短期間での紛争解決にビジネス上のメリットを見い出せるのであれば、迅速仲裁手続の活用は有力な選択肢となります。裁判所での民事訴訟手続に関して近時創設された、短期間での審理・判決の実現を目的とする「法定審理期間訴訟手続」については、その実効性が疑問視されている面があるため、紛争の国際性の有無を問わず、短期間での紛争解決手段としての迅速仲裁手続がより一層注目されます。

本ニューズレターでは、JCAAの「商事仲裁規則(2021)」(以下「JCAA仲裁規則」)に基づく迅速仲裁手続、及び民事訴訟手続について導入された「法定審理期間訴訟手続」について概観した上で、迅速仲裁手続に関する実務上の対応ポイントについて解説します。

 

続きはこちらをご覧ください。

 

【目次】

1.    仲裁手続と裁判手続の違い

2.    迅速仲裁手続の特徴

3.    迅速仲裁手続の流れ

4.    民事訴訟との審理期間・コストの比較

5.    法定審理期間訴訟手続との比較

6.    迅速仲裁に向いている紛争類型/向いていない類型

7.    まとめ

 

【関連リンク】

クロスボーダー紛争(インバウンド/アウトバウンド)

国際仲裁

発行年月
2026.08
業務分野
クロスボーダー紛争(インバウンド/アウトバウンド) 国際仲裁
掲載先

ニューズレター

著者等
パートナー

高橋 俊昭 Toshiaki Takahashi

お問い合わせ
パートナー

柴田 啓介 Keisuke Shibata

お問い合わせ
アソシエイト

瀬川 慶 Kei Segawa

お問い合わせ