「米国Affiliates Ruleと 中国の輸出管理措置の停止期間終了に向けた実務対応【前編】 ──規制の現在地と『二つの情報基盤』」:Emerging Industriesチーム
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米国Affiliates Ruleと 中国の輸出管理措置の停止期間終了に向けた実務対応【前編】 ──規制の現在地と「二つの情報基盤」
はじめに
2026年11月、米中双方の輸出管理について、二つの停止措置が期限を迎えます。
米国では、2025年9月29日に施行されたいわゆるAffiliates Rule(関連会社規則)、すなわち米国のEntity List等の掲載主体が直接または間接に、単独または合算で50%以上を所有する非掲載の外国企業に対して、掲載主体と同様の許可要件を自動的に及ぼす規則が、米中経済貿易協議を受けて2025年11月10日以降停止されています。商務省産業安全保障局(BIS)の停止規則は二段階の構造をとっており、Affiliates RuleによるEAR(米国輸出管理規則)の改正は2026年11月9日まで停止(stay)され、停止された改正は2026年11月10日をもって再びEARに編入される旨が規則上明記されています。
中国では、商務部・海関総署公告2025年第70号が、2025年10月9日に公表されたレアアース関連等の一連の措置(商務部・海関総署公告2025年第55号から第58号まで、ならびに商務部公告2025年第61号および第62号)の実施を、公布日である2025年11月7日から2026年11月10日まで停止する旨を定めています。
これら二つの措置は、いずれも2025年10月の米中クアラルンプール経済貿易協議における共同アレンジメントを背景とするものです。中国商務部の説明によれば、同アレンジメントにより2026年11月10日まで停止された措置には、米国の24%対等関税と中国側の反制措置、米国の輸出管理上のいわゆる50%穿透性規則(Affiliates Rule)と中国側の関連する輸出管理等の措置、および米国の対中海事・物流・造船業に関する301条調査措置と中国側の反制措置が含まれます。2026年5月20日の同部の説明では、双方が同アレンジメントの延期を推進する旨も述べられています。
もっとも、この二つの措置が2026年11月10日に一斉に適用を再開すると現時点で断定することはできません。米国側では停止の終期と再適用の発効日が規則上明確に定められているのに対し、中国側の公告70号は停止期間の終期を示すにとどまり、停止の終了後の適用関係については、その時点における当局の措置を確認する必要があります。中国商務部の報道官も、2026年4月9日の定例記者会見において「2026年11月10日まで停止する」との表現を用いるにとどめており、適用の再開日を特定した公表資料は確認できていません。両者の相違は、規制の内容以前に、期限の定め方の段階から生じているといえます。
そのため本稿は、2026年11月に何が起こるかを予測することを目的とするものではありません。停止の延長、内容の修正、適用の開始または再開のいずれが生じた場合であっても、自社の取引への影響を短期間で判断できる情報基盤を、現時点からどのように整備しておくかを検討するものです。
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【目次】
1 はじめに
2 現在の規制状況の整理
3 米国側の準備事項
4 中国側の準備事項
5 準備の重心となる二つの情報基盤
【関連リンク】
- 発行年月
- 2026.09
- 業務分野
- 関税関連法
- 掲載先
- 著者等