「日本におけるPFASに対する化審法等の規制について」
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日本におけるPFASに対する化審法等の規制について
近年、PFASを含む泡消火剤が漏出していたことが確認されるなど、PFASに関する日本国内での関心が高まっています。また、世界的に見ても、PFASに分類される物質のPOPs条約(※1)附属書への追加が議論されており、PFASに対する規制を強化する流れは高まってきています。今回のニューズレターでは、日本国内におけるPFAS規制について、PFASの基本的な概念や化審法の内容を踏まえつつ、今後の展望についての概観をお伝えします。
Q1. 最近ニュースなどでよく耳にする「PFAS」とは何ですか。
A. PFASとは、ある特定の化学物質を指すものではなく、OECDの定義2によれば、一部例外を除き、完全にフッ素化されたメチル又はメチレン炭素原子を少なくとも1つ含むフッ素化された物質とされており、この条件に該当する化学物質は全てPFASに含まれます。例えば、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、PFASの代表的なものとされています。
PFASは、撥水性と撥油性を併せ持つ特異な性質により、20世紀半ば以降、衣類や紙製品などの防水加工、半導体や自動車の製造工程、泡消火剤などの多種多様な用途に用いられてきました。しかし、近年の研究によって人や環境への影響が指摘され始めると、化学的安定性がゆえに難分解性があり、長期的に環境に残留しやすいことも踏まえ、欧米を中心に規制が強化される傾向となっています。
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- 発行年月
- 2023.09
- 掲載先
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ニューズレター
- 著者等